〜 メコノプシス 2002年 Part1 〜


 2002年1月15日、メコノプシスの株(Meconopsis betonicifolia)がやっと届き、いよいよ今年も開花を目指して植えつけました。
 3年目の今年は2株用意して、迷った場合に条件を変えてやってみようと思っています。
 ただ、昨年は開花見込み株という、すでに少し芽の出てる苗でしたが、今年はオランダ育ちの休眠株なので芽が出るかどうかすらちょっと怪しいスタートです。

 去年の失敗から、遅くとも6月初旬には開花させないと暑さに耐えられないことがわかったので、できるだけ早い時期に大きな株にする必要があります。
 一般的に春に咲く植物は暖かくなるだけで咲くのではなく、いったん寒さを経験しないと咲きません。
 メコノプシスも雪に埋もれコチコチに凍結した土から芽を出してくる植物ですから、いきなり温室に放り込んでも咲かないでしょう。
 夏に冷蔵庫に入れておいた休眠株を秋に出してきて咲かせる(春が来たと勘違いさせる)という凄い技で咲かせたという話もあります。
 一般的に植物園では、この手法で開花させているようですが、一般家庭では食品の入っている冷蔵庫に土のついた怪しげな植物を入れるという行為は家族の理解が得られないと実現できません。(専用の冷蔵庫を買うほど余裕もないし)

 まぁ「桃栗3年、柿8年」と申しますから、メコノプシス10年と考え、とりあえず思考錯誤なのです。
 ちなみにそれぞれの株の記録を取る為に名前を付けました。
 左の小さい株が「助さん」、右の大きい株が「角さん」です。


01

  [2002年3月3日]
  昨年はこの時期、既に双葉が出ていたのに今年は
  何も出てこない。
  とにかく早く大きくするというのが今年の課題なので
  プランタースタンドと透明のゴミ袋を使って温室を作
  ってみました。
  また、この時期だけは乾燥させないように土の表面
  を腐葉土で厚く覆ってあります。
  





02
2002年4月14日/助さん

03
2002年4月14日/角さん

04
2002年4月28日/助さん

05
2002年4月28日/角さん

06
2002年5月12日/助さん

07
2002年5月12日/角さん

08
/助さん
  [2002年5月25日]
  Tシャツが素肌に気持ち良い気候になりましたが、
  ヒマラヤ出身のご両人には厳しい季節です。
  助さんは所々葉が傷み初めました。
  これが始まると急速に枯れていきます。
  翌日、角さん共々、昨年より一ヶ月遅れで連邦が
  ロミュランより極秘に入手した超耐熱シールド装置
  (昨年の記録参照)に入れましたが、コンディショ
  ンはかなり悪そうです。
  



09
/角さん
  一方、角さんのほうは茎が伸びてきました。
  これは昨年にはなかった状態です。
  元々、助さんよりも株が大きかったので少しは暑さ
  にも強そうですが、あと半月ぐらいが限界です。
  この茎の先端に何やら丸いものがついているのが
  見えますか?
  蕾かな?、ちょっと期待しています。
  





10
/角さん
  [2002年6月2日]
  驚くべきスピードで成長している角さんは一週間で
  茎が30センチも伸びました。
  でも気温のほうもぐんぐん上昇!
  朝、湿らせた超耐熱シールド装置もあっという間に
  乾燥してしまいます。
  そこで今年、新たに開発した点滴装置の登場!
  これは後ろの白い容器から水をビニールパイプで
  少しづつシールド装置に流し込み、気化熱冷却を
  持続させようとする画期的な仕掛けです。
  これで地温は押さえることが出来ますが、風通し
  が悪いと逆効果になります。
  

11
/角さん
  そして、先週確認出来なかった先端の丸いものは
  紛れも無く蕾です。
  やった〜、ついにここまで来たかという感じです。
  あとはもう祈るだけ?!
  
  助さんですか?、見捨てました・・・。
  






12
/角さん
  [2002年6月8日]
  暑い〜、毎朝ダメになってないことを確認しないと
  出勤できません。
  角さんは高さ38センチに成長、でも”ひょろっ”と
  していて頼りない。
  助さん同様、葉の表面にウドン粉病と思われる白
  い斑点がでてきました。
  こんなの使って大丈夫かなと思いつつ、夕方にオ
  ルトランCを散布。
  点滴式超耐熱シールド装置による地温の低下は
  順調ですが、心配していた通り、鉢の中の土があ
  まり乾きません。
  

13
/角さん
  先端の蕾が伸びてきました。
  準備万端、いよいよ来週には咲くのではないで
  しょうか。
  せめてひとつぐらいは咲いて欲しい。
  実はこの下の節と更にその下の節にも蕾が付いて
  いますが、これは無理でしょう。
  







そして、その3日後・・・ついに!




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